マッサージ師のマッサージを受けたことがない方でも、美容室で肩をもんでもらったり、家族に押してもらったりした経験はあると思います。
そんなとき、「凝ってる」「固い」と言われたことがありますか?それか、凝っていると自覚することがありますか?
今日は、そのコリがからだにどのような影響を及ぼすか、書いてみたいと思います。
もくじ
コリは何が原因か。
臨床の経験から言うと、コリ自体は筋肉が固い状態を言います。
コリは、筋肉を緩めたら解消します。多くの方が気持ちが良いからコリを「押す」。実はこれはおすすめしません。なぜなら、ほとんどの場合、一時的に解消できてもすぐに戻るからです。中には、それまでなかった痛みなどが出て不快な場合もあります。
なぜ改善しなかったり、もみ返しが出るかというと、コリの原因にアプローチできていないからです。つまりコリには原因があるのです。
コリは氷山の一角。そして原因は様々です。
- 筋肉の使い方・姿勢
- 冷え性
- サイズが合わない服や靴
- 噛み合わせ(虫歯の治療を繰り返しても起きます)
- 風邪
- 精神的緊張
- 栄養バランス
これらが同時にいくつも起きているケースがほとんどです。なのでコリの改善も、原因に合わせて組み合わせることが必要です。
例えば使い方が原因の場合は、押す場所が違います。コリを作った場所を緩めます。
コリを直接「押す」「もむ」だけでは改善しない理由がお分かりになりましたか。
コリを放っておいても大丈夫?
臨床での意見です。医学的な根拠はありません。
コリは「自覚が無ければ」放っておいてもかまわないと考えています。
コリは氷山の一角で、根本的な原因は別にあるからです。また「辛い」と思わないものを無理にアプローチすると、脳が混乱して「過度に気にする」きっかけになるからです。
ですが、マッサージや鍼灸を受けた後から「コリ」を自覚するケースはあります。
これは、「からだが快適な状態を知った」からです。
鍼灸マッサージは、コリの改善が得意です。また、コリのいくつかの原因に同時にアプローチできます。なので快適に過ごせる時間も長くなります。
コリが緩んでくると、不快な状態が自覚できるようになります。「快適な状態を知るから、中毒になる」と言われるのは、不快と感じたら我慢ならないからです。←この内容は別で書きますね。
コリ以外の他の症状がある場合は、病院での受診をおススメします。ですが正直に言えば、全体をみれる医師が数多くないのも事実です。
(そして多くの場合は、医療というより私達治療家と同じというか、もっと怪しい人もいます)。
コリのそのものは、不快でなければそれほど気にしませんが、からだの不調にはコリ由来の症状と考える場合もあります。
例えば、ずっと続いている耳鳴りやめまいは、疲れやストレスからの発症も考えられますが、意外とコリ由来のケースもあるのです。コリ由来の頭痛もありますね。
また膝の痛みも、腰やお尻のコリが原因で起こることがあります。足首の痛みも同様です。この場合、膝や足首ばかりを注目していても、根本的なアプローチにはなりません。
まとめ
まとめますと、コリは辛くなければ放っておいてもかまいません。でも、他の症状がある場合は「コリが改善すると症状が緩和する可能性」もあります。気になる方はご相談ください。
スパイラルテープは、コリに直接貼ってコリを緩めます。点温膏は、コリに直接刺激を与えてコリからくる辛さを和らげます。素材やにおい(点温膏)との相性があります。
五十嵐いつえ