呪いを解除する

仕事柄ツボを探るのが得意です。ツボは気が滞る場所です。

からだにふれたら「どこが滞っているかわかる」し、「自然と反応があるツボに手がいく」ようになりました。ここ数年は「人の発した言葉にも『滞り』がある」とわかるようになってきました。

このように書くと『特殊能力』に思われるかもしれませんが、これはいわゆる『違和感』のことで、特別ではありません。からだのツボであれ、言葉であれ、人が発している情報をふるいにかけて整えるのが仕事です。

そんな視点から、「言葉に関して人がどのような影響を受けるか」を、少し書いてみます。


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例えば初めて行く病院を検索する時、私は口コミや評判が良いところに行きたくなります。

だけど「優しかった」という言葉には注意しています。私が同じ立場で「優しい」と感じるかは別だからです。

同じように「呪い」もまた、受け手の気持ち次第になると思うのですが、「滞り」を探る者として言わせていただくと、生き方を惑わせブレーキをかけるものは、「呪い」です。

治療をしていると、この呪いを解除する作業が必要だと感じるケースがあります。

良くあるのは親からの呪い。先生からの呪い。あるいは友人からの呪い。それらは人の方向性を左右するなと感じています。

ですが、もし私達が自分の生き方を変えたい時、身近な人からの呪いは「それを発した人の生き様」を見つめることで、もつれた糸をほどいていけます、たぶん。

というのも「その時相手は何を抱えていたか」とか、相手の背景が自分なりに推測できるからです。その推測が正しいかどうか、ここにとらわれる必要がありません。

大事なのは「あなたがどう腑に落とせるか」だからです。人生って、歴史の偉人伝にも様々な見方があるように、自分から見た視点で納得できれば、それで良いと思うものが大半です。


厄介なのは、治療家と占い師やヒーラーからの呪いです。

その人の背景までは推測できないし、ましてや「言っていることを信じたくて聞いている」ので、簡単には振り払えないからです。

そして見えないものは評価しにくい。人は見えないものには「罰があたるのでは」と畏怖心を抱きます。だから簡単には否定できない。

一方で「果たして本当なのか」と懐疑心もある。「気になる言葉。気にしていたら人生が前に進まない気がするけれど聞いた方が良いのか」と、その渦から抜け出せず苦しむ。そんなケースをたくさん見ています。

正直に告白します。

私はたぶんクライアントさんたちを苦しめていたと思います。

言葉の滞りまでもがわかるようになり、そして見えないものを受け取り処理できるようになりました。でも伝えた言葉は、人を混乱させたと思います。

人によっては救われる内容だったかもしれない。でも、もしかしたら、今も戸惑っている人もいるかもしれない。

仮にそんな悩みを抱えている方がいたとしたら、それは私の未熟さで招いたことだと思っています。

コントロール不足でした。もし誰一人も傷ついていなくて、私の考え過ぎだったとしても、私は未熟さを反省します。

そんな私だから、呪いを解除する役割ができると思っています。

伝えた側のスキルや意識に、思いを馳せられるからです。私の立場だからこそ、身近な人の「呪い」同様にほどける気がしています。


潜在意識や精神世界、占い師(イタコやユタ)含む見えない世界のお仕事をされている方。

世間がいう「お金もうけ」ではないんですよね。

純粋な想いなんですよね。

でもその純粋さに、「相手を想う」フィルターを通して伝える時代に入ったと感じています。感じたままを伝えるのは、相手を選びます。


少なくとも、

『前世で人を殺したカルマ』
『妻の家族と縁を切らないと不幸になる』
『来世も同じ障害を持って生まれてくる』

これらは、ほぼ言う必要がないと思っています。伝えたいときは、タイミングが必要です。

それ以外の言葉でも、「呪い」になる言葉はたくさんあります。「純粋な想い」だと思っているその想いが、実は己の承認欲求やマウント願望が隠れているケースも多々あります。


相手が心軽やかに生きていける言葉ですか?不安感と罪悪感を植え付けるのが、あなたの力の役割ですか?

そのスキルを都合よく解釈させていませんか?

呪いは、受けとった人にしか解除はできません。でもそのきっかけをお手伝いはできる。そんなことを現場で思う日々です。

五十嵐いつえ