足首の捻挫~お灸の話とセルフケアについて

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足の捻挫は、同じ捻挫の診断でも症状に大きな差があります。
私も①いつ頃②どの程度③からだ全体という項目に分けて整え方を工夫します。

今回は軽傷(病院に行かないけど、痛みがあったり、その痛みをかばって他の部位が痛い)と、回復期のリハビリ(痛みが残っている、その痛みをかばって他の部位が痛い)に用いれるお灸のセルフケアです。また、古傷が痛む時にも有効です。

なお不調した直後は原則冷やします。温める方法もありますが、慣れていないとかえって炎症を悪化させると感じています。

痛めた場所を右足の外側足首だとして、説明していきます。

やり方その①:同じ部位の反対側にお灸

写真のように、同じ部位+その部位を囲むようにお灸をします。お灸は、台座型で構いません。

囲むようにシールを貼りましたが、お灸がしにくい場所はずらします。また、必ずしも囲まれていくてもOKです。

程度が軽い場合は、痛い場所の反対側の同じ場所だけでOK。その範囲が広い場合は、一番痛い場所とその周りにお灸をするとよいので、やはり上の写真のようになります。

囲む際のお灸の数は写真では6個にしましたが、症状によって4個から8個など変わります。

やり方その②:痛めた部位の周りを囲んでお灸※注意が必要

①とやり方は同じです。台座型のお灸です。痛めた場所を囲んでお灸をします。

①と異なるのは、白いシールの部分つまり、痛めた場所にはお灸をしないことです。そして少し熱めのお灸の方が良いです。

こちらは①をした後に、加えてみて調子が良いと思ったら続ける場所としてお伝えします。なぜなら、痛めた部位は、原則いじらないのがベストです。ケガから数日たっても熱を持っていることがあります。熱=炎症です。熱がある間はセルフケアでは、原則いじらない方が良いと思っています。

その他

いつまで・どれくらい?

セルフケアは、「やりたい時に、やりたいものを」が本質だと思っているので、①であれば、痛めた直後から「もういいな」と思う時までで良いでしょう。また、古傷が痛む場合は、定期的なセルフケアで用いても良いかもしれません。

回数は、症状の程度によります。また、お灸で低温やけどのようになる人も注意が必要です。
何も問題がなければ1日1回から2回。他のお灸と組み合わせると全身のバランスも整います。

なぜ痛めた部位を直接刺激しないの?

理由は大きく2つあります。

1つは、やり方②でも書いたように、炎症がある場合の刺激はお灸でもそれ以外でもとても難しいからです。ここを扱うのはプロの仕事だと思っています。

もう1つは、意識を過度に痛めた部位に集中させないためです。
ケガや肩こり腰痛では、「本当に治ったか」と確かめたくて、いつも以上に動かしたり、気にしてしまう傾向があります。例えていうと、傷のかさぶたのようなものです。放っておけば治るのに、いじり過ぎて治りが遅くなったり傷跡として残ったりしますよね。捻挫も同じです。かえって治りが悪くなります。

痛めた場所を刺激しなくても効くの?

はい。セルフケアの限界もあるかもしれませんが、多くの治療家は痛めた患部は、まずはいじりません(急性期に冷やすなどは別です)。その周囲や反対側やからだ全身で見ていきます。

なぜそのようなことで治療になるかというと、からだはバランスが整うとからだ本来の状態に自然と戻ろうとしてくれるからです。ケガの専門家はそのベースを整えた上で、痛めた場所に向き合っています。

お灸をすると、他の場所(腰や背中、肩)が気になってきた

はい。それは正常な反応です。

痛めた場所を全身でかばっているからです。からだはとても健気でして、痛めた場所の症状が強い時は他の場所があまり主張しません。ですが、からだが整い始めると「ここも頑張ったから、忘れずにね!」とアピールし始めます。

時間と気持ちにゆとりがあるなら、その部位もお灸を加えると良いと思います。その方が、足首の捻挫の回復もまた良くなると思うからです。全身のバランスが整えば整うほど、からだ本来の状態に戻ろうとしてくれます。

捻挫の場所に湿布はしてもいい?

はい。湿布は貼ること自体が皮膚と筋肉をサポートしてくれるからです。その安心感はとても大事だと思います。ですが、痛み止めの効果がどこまであるかというと、正直わかりません。熱が引いて、痛みがある程度引いたら、サポーターなどに切り替えて、あとはお灸やマッサージ(いつか書きたいと思っています)をお勧めします。

冷やした方が良いの?温めた方が良いの?

科学的根拠に基づいた適切な処置は、変化するので最新のを追ってください。ここでは、これまでの経験から書きます。

ケガをした直後は冷やす方が良いです。ズキズキと感じた場合は確実に冷やすことをおススメします。温める方法もあるのですが、それは熱をもって熱を制する方法で(東洋医学的には瀉法といいます)高度です。

切り替え時は3日から1週間ほどが目安です。ズキズキとする痛みが引いたあとは、冷えていることで回復が妨げられているからです。ですが、その判断は難しいですよね。お灸を①(ケガした部位の反対側)をおススメするのも、リスクを回避して効かせるためです。

この意見は治療家によっても異なるところですので、私はこのように判断してきましたが、もっと良い方法があると思ったら更新いたします。

「自分で試していく」こともセルフケアの醍醐味であり、重要なことです。参考にしながらご自身に合った方法をお探しください。

五十嵐いつえ