お灸のメリット・デメリットと注意事項

「ゆるツボ」を提案しています。治療やセルフケアでツボを用いてきた結果、「ツボはだいたいで結構効く」と感じているからです。特にセルフケアの場合はゆるツボで構いません。

セルフケアでツボを使う場合、色々なセルフケアグッズがあります。点温膏もスパイラルテープも、広い意味でいうとツボです。ですが、ツボの効果を最も効果的に発揮するのはお灸です。

今回はセルフケアとしてお灸を使う際の、メリット・デメリットと注意事項をまとめました。この内容を読んで始めると、お灸のことがもっと深くわかると思います。ご自分に合ったお灸の仕方を見つけてください。

お灸のメリット

ツボの効果をセルフケアで引き出せる最も有効なアイテム

ツボは、からだの回復力を助ける人体上の点です。人体には千か所近いツボがあり、そのツボを用いて古くから鍼やお灸で治療を行ってきました。また、マッサージでもツボを刺激することも可能です。

ツボは単に刺激すればよいのではなく、刺激の仕方も大事で、時には目的を明確にすることが求めらます。ですが、セルフケアではそこまでを考えると、考えただけでおしまいになってしまいますよね。続けるには、簡単な方法が一番。お灸はセルフケアに最も適しています。

※もちろん点温膏やスパイラルテープも効果があります。ここではツボを筋肉の痛みやコリに対してではなく、風邪や婦人科トラブル、健康管理に使う目的とした場合です。

だいたいで結構効く

ツボの大きさは、実は科学的にはまだわかっていません。ですが、お灸ではあまりこだわる必要はありません。なぜならお灸はツボを面でとらえる道具で、多少ずれても十分ツボに刺激が行くからです。

どれくらいずれてもOKかと言うと、100円玉から500円玉ほどずれても効きます。場所によっては、それほどずれると違うツボになるので、ツボの知識が少しある方は戸惑われるかもしれません。確かに、「より効かす」ためには、ある程度正確な方が良いのでしょうが、それは慣れが必要です。お灸はだいたいで結構効きます。徐々にツボの感覚をつかんでいけば良いと考えます。

簡単・ラク・気持ちいい

お灸1個の時間は火を着けてから終了までは5分ほど。目的に合わせてツボの数を変えるので、長いと20分ほどです。

お灸には色々な種類があり、簡単なのは台座型です。ツボに印をつける(慣れたら不要)→お灸に火を着ける→肌に乗せる→時間が来たらはずす。これだけです。

熱さも選べます(初心者やお子さん、体力に自信がない人はソフトがおススメ)。個人の感想ですが、この刺激がとても気持ちいいです。

簡単・ラク・気持ちいい。セルフケアは続けやすいものが良いので、ツボ本来の良さを引き出すセルフケアではお灸がおススメです。

【初めての方もOK】鍼灸マッサージ師が検証したお灸8種類の特徴と注意点
こちらに、市販のお灸の特徴を詳しく(詳しすぎる)書いてあります。

「治れーー」という念が入らない

セルフケアは何か不調があって取り組む場合がほとんどなので、やった分効いて欲しい。これは気持ちとしては当たり前なんですけど、治療家としてもツボを扱ってきた経験から言うと「治れー」はあまり込めない方が良い気がしています。

簡単に言うと「効け」「治れ」は願掛け。不思議なんですが、願掛けはからだを緊張させます。私の意見でいうと、セルフケアの本質はリラックスです。リラックスすることで、からだの回復力を活性化するのが、一番の目的ならば、何も考えずに刺激をしてくれるお灸は、セルフケアアイテムとして適しています。あとは、からだに任せる。

瞑想のような感覚を味わえる

現代人の多くは、仕事やスマホの見過ぎなどで思考過多になり易く、頭がいつも興奮しています。治療はその興奮をリセットし、からだの声を受け取れるからだに仕上げるのですが、セルフケアでも同様にからだの声を聞けるように導くことができます。お灸は治療や座禅、ヨガなどと同じように、頭をリセットできるアイテムです。

お灸のデメリット

においと煙

もぐさの量や時間にもよるのですが、どうしてもにおいと煙は気になると思います。煙探知機がついた家では、そのアラームが鳴らないか、気にされる方もおられます。

そのデメリットをカバーするのが、炭化型のお灸です。ですが、こちらもにおいはゼロではありません。

においと煙は換気をすれば改善はされますが、冬場などはかえって寒くなったりもするので、加減がとても難しいです。

呼吸器疾患がある人やそのご家族

これは我が家の課題でもあるのですが、家族に呼吸器疾患がある場合は、お灸の煙とにおいで、症状が刺激される場合があります。我が家は煙が少ないタイプを使いますが、それでも体調次第では症状が出るようです。このようなご家庭では使用が難しいかもしれません。

その場合は、別の方法を考えます。マッサージも同じような効果を引き出せます。また、ドライヤーやお湯を入れたペットボトルでツボを刺激する方法もあります。これは今後検証して、良いと思ったものは掲載します。

皮膚が弱い人

むくみやすかったり、アトピー体質の人には、お灸が火傷のようになり、治りにくい場合があります。この場合は、ソフトタイプを、1か所1回に決めて使用すると回避できることが多いのですが、その分、効きが悪かったり、個数を増やす必要があります。

コスパが非常に良い点灸は、魚の目やウイルス性いぼなどには使えますが、足三里などの通常のツボにお灸をする場合は、丈夫な方よりも1か所への回数を減らす方が良いと思います。

火傷や火事

火を使うので、近くに燃えやすいものがないか必ず注意をしましょう。もうずっと前のことですが、クライアントの衣服を焦がしたことがあります。お灸をするときは、肌の近くに衣類がないようにも気をつけましょう。

やけどは、もぐさを直接触らなければ基本的には問題ありません。特に炭化もぐさはちょっと触れただけでも火傷になります。


つい先日、炭化もぐさがぽろっと落ちて、お布団や床を焦がしました。今まで起きなかったのですが、もぐさが固まりごとぽろっとこぼれたのです。慌てて対処したので、やけどにもなりました。
対策としては、

  • 水平位で行う(慣れない間は、垂直につけて行わない。写真のようなやり方は慣れてから)
  • タオルなどを敷く
  • 燃えやすいものを近くに置かない

これらを徹底する必要があるなと、改めて思いました。

注意事項 

入浴前後30分を避けた方が良い理由は、「もったいない」から

よくある注意事項として、入浴前後を避けるとあります。この時間はマチマチですが、私は30分が目安かなと考えています。その理由は、からだに何か悪さをするからではなく、「せっかくやるならもったいない」からです。

30分前がダメな理由は、お灸の効果が消えるからです。お灸はツボを温めて効かせます。その直後にお風呂に入ると、全身が温まって部分的に温めた意味がなくなる。


30分後までがダメな理由は、入浴後は皮膚に水分が多いので、むくみ体質の人同様に、お灸が水ぶくれのようになってしまうケースがあるからです。そのリスク回避のために時間を提案しています。

ですが、最近は寝る直前にお風呂に入って、その後にお灸をしたいというリクエストを聞くようになりました。寝る前なら、からだの疲労回復は点温膏や湯たんぽも効果的ですが、そのお気持ちもわかります。30分は待てないという方は、良ければ数か所試して様子を見てみてはいかがでしょうか。大丈夫なら、ご自分の体調や体質に合わせて、時間を調整されたら良いと思います。

いかがでしたか

この記事では、お灸のメリットだけでなく、デメリットや注意事項も書きました。これは安心してお灸を続けるためには欠かせない情報だと思っています。ご自分の体調や状況に合わせて組み合わせてください。また、他の方法でも体調管理や症状緩和は可能です。引き続きこのサイトをチェックしてくださいませ。