新生「ゆるツボ」。第一弾は足三里を1分でわかる動画付きで。
コロナ治療で使われた実績を背負って、最近は鍼灸院などの入口に足三里ポスターが見られます。個人的には、位置取りが難しいツボです。でも大丈夫。ゆるツボは「だいたいで結構効く」から。
位置(ずれても気にしない)
- 膝を曲げる
- 膝下のくぼみから自分の指4本分下におろす
- 右足は7時の方向、左足は5時の方向にずらす
足を曲げる角度などでも位置がずれてきます。でも多少のずれは気にしなくてOKです。
だいたいの位置で押してみます(骨に向かって押すのがポイント)。「気持ちが良い」と思ったら、それが足三里です。回数を重ねると上手に取れるようになるので、まずはトライを。
こんな時に使います
足三里は胃の気と同じ効果があります。胃の気は治療の一番最初に用いる処置で、「やる気スイッチ」です。その中でも足三里は最も効果が出るツボだと感じます。
- 胃経のツボなので、胃腸の働きを整えます。また、胃経上に起きた不調にも使います。
- 自然の営み(バイオリズム)にからだが調和しないときに使います。時差ぼけや昼夜逆転、生理不順や季節の変わり目に起きる不調があるときは、丁寧に刺激します。
- 加齢ともに胃の気は衰えやすくなります。胃の気を上げることで基礎体力を向上させます。また、病気やけがの回復など、からだの修復力を上げたい時にも用います。
- 新型コロナウイルス感染症の治療(感染を疑う場合~回復期まで)
- 風邪を引きやすい・治りにくい
- 胃腸の痛み・食欲がない・食後のむかつき
- ガスがたまりやすい
- 筋肉痛・膝の痛み・太ももの肉離れ
- 鎖骨や足の骨折後のリハビリ
- 花粉症・副鼻腔炎
- 乳腺炎・排卵や生理時の乳頭痛
- 生理不順
- 自律神経の乱れ(不安定さ)
- 冷え症
- 夏バテ
- 時差ボケ
- つわりやホルモン療法による体調不良
- 朝起きれない・夜眠くならない
- 疲れやすい・体力に自信がない
- まっすぐ歩けない(筋肉のバランスが悪い)
- ケガをしやすい
- 段差がない所で転ぶ
- いつも緊張している
- 外に出るのが怖い(理由はわからない)
ここに挙げた症状は、「こんな時に、組み合わせるツボの1つとして選んでいるよ」という不調や悩みごとです。
ゆるツボは、「組み合わせて効かせる」というコンセプトがあります。一つだけでも効きますが、症状が重かったり、悩んでいる期間が長い(ひと月以上)時は、胃の気三点(足三里+2か所)を刺激しましょう。また、他のツボやセルフケア方法と組み合わせることも大事です。
おすすめの使い方
- お灸(体調管理・改善)
- 点温膏(応急処置)
- パイオネックス(体調管理・予防・難易度がやや高い)
- スパイラルテープ(ケガ予防・痛み緩和・パフォーマンス向上)
セルフケアでツボの良さを簡単に引き出せるのはお灸です。台座型が基本です。
点灸はコスパが良いです。(点灸は皮膚が弱い人にはおすすめしません)。棒灸やテルミーも良いでしょう。
台座型なら1回か2回。点灸なら1回か3回(点灸は奇数回が多いのです。これは東洋医学では、奇数と偶数の意味が違うためです)。棒灸やテルミーなどは慣れ親しんだ方法と時間で調整してください。
箱根駅伝やマラソンで、選手が足三里に何かを貼っている映像を見たことがありませんか?これは筋肉の疲労を予防し、走りやすくするためです(たぶん)。ケガ予防やパフォーマンスの向上には、パイオネックス(置き針)や、ツボテープ、スパイラステープ、磁気や粒シールなども有効です。
マッサージ(動画)
マッサージでも、他の部位と組み合わせます(ゆるツボのツボを全て書き終えてから書きます)。時間や強さは体調によって変えます。単独で使う場合はこんな感じ。