発達凸凹 つま先歩きで「足が痛い」

自己否定からではなく、安心から始める

子どものからだを見る時は、必ず歩き方や靴を見るようにしています(嫌がる子には無理強いはしません)。どんな子どもにも改善ポイントが必ず見つかります。

子どもたちは、私が考えたアドバイスで「目の色」が変わります。(その場で変わらなくても、頭の中ではしっかりと考えている子も大勢います。)大人が想像する以上に、「今よりも良くなる」何かを伝えて、それを手持ちのカードとして持たせておくことは、子どもの発達を心身両方をサポートするようです。

今回のケースは、「つま先歩き」が続くお子さんです。バレエを習っているわけではなく、小さい頃からつま先歩きでした。おそらく発達の凸凹が関連しています。以前からこの歩き方でしたが、今までとは違って「足が痛い」とのこと。【どこが・どのように・なぜ】を整理しながら、【どうしたら良いか】を考えました。

大事なのはゴール設定です。「つま先歩き=NO」ではなく、負担を軽減しながら、どう発達を促すか。対策は自己否定から始めない。安心から始める。そんなプロセスを一緒に考えました。

足のどこが痛いか

治療家にとって「足」はものすごく広大な範囲を言います。ですが患者さんは、「どこが・どのように」痛いか、厳密に言うのはほぼ無理です。

まずは痛みの場所を特定しました。足だけでなく体全体をさわったり、歩き方を見たり、オーラを探りました。その結果、つま先歩きを続けたことで、足の甲に負担がかかっっているとわかりました。足のアーチの部分に体重の負荷がかかり、痛みが足の広範囲に起きていると考えました。

なぜ痛いのか

なぜ足の甲に負担がかかっているのか。もちろんつま先歩きだからなんですけど、①つま先歩きになる理由②今までとは違う理由を、それぞれ探しました。

①つま先歩きになる理由は、発達の凸凹と関係していると感じます。今回のケースに限らず、発達の凸凹がある場合は、足首が固い傾向があります。※足首が固い=発達凸凹ではありません。

足首の役割を他で担う。多くのケースではガニ股歩きでカバーするのですが、まれにかかとでカバーします。今回もそちらでした。

対策その①:足首を柔らかくする


②鍼灸には不問診という手法があります。言葉を介さずにアプローチできます。でも私の場合は、直接「聞く」ことも大事にしています。今回はお母さんから聞き取りました。

  • コロナによる休校で自宅中心の生活だった。
  • 普段から一人で遊ぶことを好む
  • 思考型の遊びが好き
  • 通学など、靴を履く生活ではつま先歩きにはならない
  • 週末はお父さんとお散歩に行く
  • ポケモンGOはやっていない←これ、大事なポイントとして聞きました。

対策その②:友達とのかかわり方や学校再開後の運動量とを考えながら、どのような方法でからだを動かすか考える。

一般的な治療では、ほとんどが①のみの対応です。でも親の立場としては、対策②があって初めて安心できます。どんな内容がいいか、頭の片隅に考えながら治療を進めました。

治療はマッサージとお灸

治療は体感してもらうしかないので、ちょっと他の部分を。

発達の凸凹ちゃんは、人見知りが強い子も多くいます。当然さわることを拒否されたり、さわれても短時間のことも良くあります。オーラの調整は、ふれなくても、じっとしなくても大丈夫ですが、からだをさわらせてもらう工夫を重ねるのも技術の一つだと感じます。

こう書くと、すごく冷静に分析できているようですが必死です。ただ今回のお子さんとは、色々な話で尊敬する部分が多く、素直に感想を伝えて話を聞くうちに心を開いてくれました。そして、お子さんが興味を持つような切り口で、お灸やマッサージの話を伝えました。

私「(略)だからこのお灸やってみてもいい?」
子ども「別にいいけど」

と言う風にです。

足の甲で、足首の可動域が変わった場所にお灸
押して、足首の硬さが緩む場所を見つけました。

同じく足首の硬さを緩めるツボとして
胃の気三点を使いました。
何個やっていいかもその都度聞きます

外歩きのモチベーションを上げたい

発達凸凹ちゃんたちの特徴だと感じるのが、足首を柔らかくしたところで、脳や神経の発達が連動しないと、元の使い方に戻るということです。今回改めて「発達を連動させる」には使い続ける事が大事だと判断しました。これが対策②でもあります。

思考と知識はずば抜けて鋭いお子さんでした。その分、成功体験と失敗体験の開きが大きくなるとこの先も自己否定が起きると嫌だなと思ったのです。実際に小さい頃からのケガや、みんなと同じように動けないことで、内向性が強化されてもいると感じました。

歩くにもメリットがないと続けられないタイプのお子さんだったので、「まずは、ポケモンGOとかですかね、、歩くことを結果的に求められるものを見つけたいです」とお母さんと会話をしました。

また知的探求が満たされるような場に出かける事も、歩くことを増やすでしょう。ご家族が色々と計画を立てておられる聞き、ぜひ実現させてほしいと思いました。

お灸が親子にとってのお守り

後日談として聞いた話によると、ひと月近く痛いと言っていた足の痛みを、治療後は言わなくなったとのこと。

正直に言うと、その痛みはまた復活すると思います。お子さんの発達から考えて「治った」とは違うからです。でもお子さんと保護者の方のお気持ちも軽くなったようでうれしかったです。

お母さんにとって初めてのお灸でした。場所が合っているかわからないし、ドキドキするとのこと。一方お子さんは、お灸をすると安心するようです。お灸が実際にどこまで効いたかも大事ですが、「お守りアイテム」になるなら、すごく光栄なことだと思いました。※お灸の場所は、上の写真と同じです。

子どもは必ず聞き耳を立てている。それを利用してアドバイスする

つま先歩きは、小学校高学年の女の子で見たことがあります。残念ながらその後の話は分からないのですが、長期的な視点で治療も対策もたてていく内容だと思っています。

「つま先歩き=NO」ではなく、まずはどんな形でもいいから歩くこと。歩けること。その際に起きた不具合を修正すること。今回のケースはそう判断しています。

そしてキッズケアは、お子さんが聞いている前提で話を進めます。治療が保護者の方の負担を減らし、親子の信頼をつなぐお手伝いになれたら、女性と子どもの出張治療が目指す最高の形になると思っています。

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お灸はだいたいで結構効くし、頑張る必要がないのでおすすめですが、お子さんが小さい場合は他の方法も考えます。