妊活さん、妊娠中、出産、産後、育児、全ての場面で鬱は起こりうる

妊活専門と掲げない理由でも書きましたが、女性の人生は様々なライフステージを通過していきます。生理が始まる小学校高学年から中高生でも、生理痛がひどくて日常生活が大きく制限される場合もあります。

 

そして、今一部ネットでは【更年期】という言葉がたくさん見かけられますが、更年期が終われば女性特有の症状から解放される訳でもなく(例えば閉経後は女性は骨がもろくなりやすい等)、女性ホルモンの影響は一生受け続けます。

 

産後鬱という言葉がここ十年近くで取り上げられるようになりましたが、おそらくこの症状は以前から多くの女性が陥りやすかったと思っています。そして、治療をしていますと、産後だけでなく、同様の症状や精神的な苦痛は、タイトル通り女性に負荷がかかる場面では多く見受けられると感じています。

身体に過剰な負荷がかかる時、心も同時に疲労している

これは男性にも小さなお子さんにも当てはまる事なので、ぜひ心にとめて頂きたいのですが、身体への負荷は心にも及びます。逆もしかりで、心の疲労は身体の疲労にもつながります。

私は女性と子どもの治療が専門なので、その経験の範囲内で言いますと、人よりも苦労した時間が長いと、その場面あるいはその場面の後に心身の疲労が激しくなる傾向を感じています。例えば、産後鬱ですが、妊娠や出産が大変だった場合は、リカバリーの時間もなく育児に突入します。身体が不安定な中で育児に悩むという事でだけでも、相当な負荷がかかっています。産後に起きた事というよりも、その前からのストーリーを追うことで、産後に症状が起きたのは限界に達したためと理解できます。

 

また妊活さんは、体外受精などの場合はあらゆる数値に左右され、スケジュールや経済的な見通しがほとんど読めない状況が続きます。時には『欲しくないのに出来た』などの言葉にも過剰に心が刺激されます。【皆と同じように出来ない】という状況は、きれいごとではなく心を追い込みやすいと感じています。同時に、妊活さんへの身体の負担は、ホルモン剤の使用含めて本当に命を賭して向き合われている作業だと実感しています。その疲労も心のゆとりが保てなくなる理由だと、多くの人に知っていただきたいです。

 

ある一点の症状や状態に立ち止まるのは、身体的な負担が強い=精神的にも苦しい。突破口は分散して考える

人間はこのイラストのように生き方が絶えず変化していきます。多くの場合は、その変化に合わせて身体や心が変化していきます。何かしらの理由で心身がスムーズに順応できなかった場合は立ち止まるため、心身に負荷が生じるのですがその解決策は一点突破よりも、いくつもアイデアから出来る事をチョイスすることを、いつもながらにおすすめします。

 

産後の心に苦痛が強い場合は、それ以上心に焦点を当てずに身体の回復が最優先されるのがおススメです。妊活さんは、状況によっては一度身体を整える必要があります。その中で必要ならば心の整理も行います。そのお手伝いも行っております。

 

また、社会の一線で活躍されている女性もたくさんおられます。日本は、残念ながら同じキャリアならば女性よりも男性が優遇されやすい社会です。思うようにいかない事が続く場合は、その状況も心身を追い込みます(これは男性も同じです。個人的には40代前後からの男性がこの状況に陥ると、回復には腹を据えて望む必要が女性よりも強いと思っています)。

何が悪かったとかではなく、立ち止まっている事自体が(柔軟に対応できないこと)が負荷になるという考え方を知ったうえで、鬱が誰でもいつでも起こりうると思っていただくことを大事にしています。

 

五十嵐いつえ


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